ベトナム ATM キャッシング完全ガイド|手数料・限度額・安全な使い方まで徹底解説!

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チャン

愛知県高浜市に住む30代のごく普通の会社員です。ベトナムのホーチミン郊外の出身ということもあり、ベトナムについてブログでまとめてみました。ベトナムに興味がある方に役立つ情報を発信するので、よろしくお願いします😉

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ベトナム旅行を計画中の方にとって、現地での現金調達は重要な課題ですよね。クレジットカードでのショッピングも便利ですが、屋台やローカルマーケットなど、現金が必要な場面も少なくありません。そんな時、頼りになるのがATMキャッシングです。このガイドでは、ベトナムでのATMキャッシングの基本から、手数料、利用限度額、そして何よりも安全に利用するための注意点まで、プロの視点から徹底的に解説していきます。

【この記事で分かること】

  • ベトナムでATMキャッシングを利用できるカードブランドと場所
  • キャッシングにかかる手数料の仕組みと限度額
  • 現地ATMでの具体的な操作方法とトラブル対処法
  • 現金両替やクレジットカード決済との比較、おすすめカード情報

ベトナムでATMキャッシングを使う前に知っておきたい基本情報

ベトナムでのATMキャッシングは、急な現金が必要になった際に非常に便利な方法です。しかし、日本とは異なるシステムや注意点があるため、事前に基本的な情報を把握しておくことが大切です。特に、利用できるカードブランドやATMの設置場所、そして発生する手数料について理解しておくことで、スムーズかつお得にキャッシングを利用できるようになります。

ベトナムのATMでキャッシングは可能?使えるカードブランドを解説

ベトナムのATMでキャッシングは基本的に可能です。主要な国際ブランドであれば、ほとんどのATMで利用できます。特に、Visa、Mastercard、JCBは普及率が高く、ベトナム国内の多くのATMで利用可能です。American ExpressやDiners Clubも一部のATMで利用できますが、対応しているATMの数はVisaやMastercardに比べて少ない傾向にあります。海外でのキャッシングは、お手持ちのクレジットカードの国際ブランドとATMの対応ブランドが一致している必要があります。ATMには通常、対応しているカードブランドのロゴが表示されていますので、利用前に必ず確認するようにしましょう。また、デビットカードやプリペイドカードも国際ブランドが付帯していれば、キャッシング機能を利用できる場合があります。ただし、カードの種類によってはキャッシングに対応していないものもあるため、事前にカード会社に確認しておくことをおすすめします。例えば、楽天カードやエポスカードなど、海外利用に強いとされるクレジットカードは、ベトナムでも非常に便利に利用できます。

現地ATMの場所と設置状況|空港・市街・観光地での探し方

ベトナムでは、空港、市街地、主要な観光地など、様々な場所にATMが設置されています。特に、ハノイのノイバイ国際空港やホーチミンのタンソンニャット国際空港には到着ロビーに複数のATMがあり、入国後すぐに現地通貨を引き出すことができます。市街地では、銀行の支店はもちろんのこと、ショッピングモール、コンビニエンスストア、ホテルなどにも設置されています。主要な観光地、例えばハノイの旧市街やホーチミンのドンコイ通り周辺、フエの王宮周辺などでは、比較的容易にATMを見つけることができるでしょう。ただし、地方の小さな町や村ではATMの数が限られる場合があるため、事前に計画を立てておくことが重要です。ATMを探す際には、Googleマップなどの地図アプリを活用するのがおすすめです。「ATM near me」といったキーワードで検索すると、現在地周辺のATMを効率的に見つけることができます。また、多くの銀行のATMは24時間利用可能ですが、セキュリティ上の観点から、夜間や人通りの少ない場所での利用は避けるのが賢明です。利用する前に、建物の内部や明るい場所に設置されているかなど、周囲の状況を確認するようにしましょう。

キャッシングにかかる手数料の仕組み|ATM利用料とカード会社手数料

海外ATMでのキャッシングには、主に2つの手数料がかかります。一つはATM利用手数料、もう一つは**カード会社の手数料(利息)**です。ATM利用手数料は、現地ATMを運営する銀行が徴収する手数料で、利用するATMや銀行によって異なります。一般的には1回あたり20,000ドンから50,000ドン(日本円で約100円〜250円)程度が一般的ですが、一部のATMではさらに高額な手数料がかかる場合もあります。ATMによっては手数料が表示されないまま取引が進むこともあるので注意が必要です。次に、カード会社の手数料(利息)ですが、これはキャッシング利用額に対して日割りで発生する利息です。クレジットカードのキャッシングは、借金の一種であるため、利用したその日から金利が発生します。金利はカード会社によって異なりますが、年率15%~18%程度が一般的です。この利息は、早期に返済すればするほど少なく抑えることができます。例えば、帰国後すぐに繰り上げ返済を行えば、利息は数日分で済み、非常に低額に抑えることが可能です。これらの手数料を合計したものが、ATMキャッシングで最終的に支払う費用となります。手数料を抑えるためには、ATM利用手数料が比較的低い銀行のATMを選んだり、繰り上げ返済を積極的に行うことが重要になります。

ATMキャッシングの1回あたりの限度額と1日上限について

ベトナムのATMキャッシングには、1回あたりの引き出し限度額と1日あたりの引き出し上限額が設定されています。これらの限度額は、利用するATMを運営する銀行によって異なり、またお手持ちのクレジットカードのキャッシング枠によっても左右されます。一般的に、1回あたりの引き出し限度額は200万ドンから300万ドン(日本円で約1万円〜1万5千円)程度に設定されていることが多いです。これは、高額紙幣による盗難リスクを避けるためや、ATMの現金補充頻度を考慮しているためと考えられます。一方で、1日あたりの引き出し上限額は、クレジットカードのキャッシング枠内で設定されますが、現地銀行側でさらに低い上限が設けられている場合もあります。例えば、クレジットカードのキャッシング枠が50万円であっても、現地のATMでは1日あたり1,000万ドン(約5万円)までしか引き出せない、といったケースも珍しくありません。高額な現金が必要な場合は、複数回に分けて引き出すか、数日にわたって引き出す必要があるかもしれません。事前に利用するカード会社のキャッシング枠と、ベトナム現地の主要銀行(BIDV、Vietcombank、Agribankなど)のATMの引き出し限度額を調べておくと、現地で困ることが少なくなります。

ベトナムのATMでの操作方法|英語表記と選択手順を丁寧に解説

ベトナムのATMは、多くの場所で英語表記に対応していますので、比較的スムーズに操作できます。基本的な操作手順は以下の通りです。

  1. カードの挿入: ATMにクレジットカードを挿入します。カードの挿入方向は、ATMの機種によって異なる場合がありますが、多くは磁気ストライプを下にして挿入します。
  2. 言語選択: 画面に表示される言語選択から「ENGLISH」を選びます。
  3. PIN(暗証番号)入力: 4桁のPIN(暗証番号)を入力し、「ENTER」または「CONFIRM」を押します。周囲に人がいないか確認し、手元を隠しながら入力しましょう。
  4. 取引選択: 「CASH WITHDRAWAL」または「WITHDRAWAL」を選択します。
  5. 口座選択: 通常は「CREDIT CARD」または「CREDIT」を選択します。銀行によっては「SAVING ACCOUNT」(普通預金)、「CHECKING ACCOUNT」(当座預金)などの選択肢もありますが、キャッシングの場合はクレジットカードを選択します。
  6. 金額入力: 希望する引き出し金額をドンで入力します。画面に表示される選択肢から選ぶか、「OTHER AMOUNT」などで任意の金額を入力します。この際、1回あたりの限度額を超えないように注意しましょう。
  7. 明細書発行の選択: 明細書(RECEIPT)が必要かどうかを尋ねられる場合があります。「YES」を選択すれば発行されます。
  8. 現金とカードの受け取り: 現金とカード、明細書を受け取ります。取り忘れがないよう、必ずすべて受け取ったことを確認してください。

操作中にエラーが発生した場合や、表示される項目が不明な場合は、無理に操作を進めず、一度キャンセルボタンを押すなどして操作を中断し、別のATMを利用するか、銀行の窓口に相談することを検討しましょう。また、一部のATMでは操作方法が異なる場合もありますので、あくまで一般的な手順として参考にしてください。

安全なATMの選び方とスキミング対策

安全にATMを利用するためには、ATMの選び方とスキミング対策が非常に重要です。まず、ATMの選び方ですが、できる限り銀行の支店内や、ショッピングモール、空港など、人通りの多い明るい場所に設置されているATMを選びましょう。これらの場所のATMは、監視カメラが設置されていたり、警備員が常駐していることが多く、比較的安全性が高いと言えます。路地裏や暗い場所に設置されているATM、また、明らかに不自然な装飾が施されているATMは避けるべきです。次にスキミング対策ですが、スキミングとは、ATMのカード挿入口などに不正な装置を取り付け、カード情報を盗み取る行為のことです。以下の点に注意することで、スキミングのリスクを減らすことができます。

  • カード挿入口の確認: ATMにカードを挿入する前に、カード挿入口に不自然な出っ張りやグラつきがないか、念入りに確認しましょう。不審な点があれば、そのATMの利用は控えてください。
  • 暗証番号入力時の注意: 暗証番号を入力する際は、必ずもう片方の手でキーパッドを覆い隠し、第三者からのぞき見されるのを防ぎましょう。また、不審な小型カメラが設置されていないか、上部や側面に不自然な穴がないかも確認が必要です。
  • 利用後の確認: ATMの利用後は、取引明細を必ず受け取り、不審な取引がないか定期的にカードの利用履歴を確認しましょう。万が一、身に覚えのない引き出しがあった場合は、すぐにカード会社に連絡し、カードを停止してもらう必要があります。
  • 古いATMの回避: 最新のATMはセキュリティ対策が強化されていることが多いので、できる限り新しく、メンテナンスが行き届いているように見えるATMを選ぶのも一つの手です。

これらの対策を講じることで、ベトナムでのATMキャッシングをより安全に行うことができます。

カードが吸い込まれた・現金が出ない時のトラブル対処法

ATMでカードが吸い込まれてしまったり、現金が出なかったりといったトラブルは、海外では特に不安になるものです。落ち着いて以下の対処法を試しましょう。

  1. エラーコードの確認と再操作: まず、ATMの画面に表示されているエラーコードやメッセージを確認してください。一時的なシステムエラーであれば、数分待ってから再度操作を試みるとうまくいく場合があります。ただし、繰り返しエラーになる場合は、それ以上の操作は控えましょう。
  2. ATM設置銀行への連絡: ATMが設置されている銀行の営業時間内であれば、すぐに銀行の窓口へ行き、状況を説明しましょう。カードが吸い込まれた場合は、身分証明書(パスポートなど)を提示し、カードの返却を求めます。営業時間外であれば、ATMに記載されている緊急連絡先(カスタマーサービスなど)に電話します。多くの銀行では、ATMに電話番号が記載されています。
  3. カード会社への連絡: 現金が出ない場合やカードが吸い込まれた場合、すぐにクレジットカード会社に連絡し、状況を説明してください。カード会社は、その取引が正常に行われたか、またはエラーが発生しているかをシステム上で確認できます。場合によっては、不正利用防止のためカードの一時停止を勧められることもあります。連絡先は、カードの裏面に記載されていることが多いです。
  4. トラブル発生時の証拠確保: トラブルが発生した際は、可能であればATMの場所、時間、ATMの番号(通常はATM本体に記載されています)、エラーメッセージのスクリーンショットなどを控えておくと、後の問い合わせや補償申請の際に役立ちます。
  5. 警察への相談(必要に応じて): 明らかな不正行為や詐欺の疑いがある場合は、現地の警察に相談することも検討しましょう。

これらのトラブルは稀に発生しますが、事前に対応策を知っておくことで、いざという時に慌てずに対処することができます。特に、カード会社の緊急連絡先は、海外渡航前に控えておくことを強くお勧めします。参照元:外務省 海外安全ホームページ


ベトナムATMキャッシングと両替・クレジット決済の比較

ベトナムでの現金調達方法として、ATMキャッシング以外にも、現金両替やクレジットカードでのショッピング決済があります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、状況に応じて最適な方法を選ぶことが重要です。ここでは、ATMキャッシング、現金両替、クレジットカード決済のそれぞれの特徴を比較し、最もお得で便利な方法を見つけるための情報を提供します。

【以下で分かること】

  • キャッシングと現金両替、どちらがお得か
  • クレジットカードのショッピング利用とキャッシングの違い
  • ベトナムでおすすめのキャッシング対応カード
  • ATMキャッシング利用時の返済方法と利息の注意点

キャッシングと現金両替どちらが得?為替レートと手数料で比較

ベトナムドンを手に入れる方法は、ATMキャッシング以外にも日本円からベトナムドンへの現金両替があります。どちらがお得かは、その時の為替レートと手数料によって異なります。一般的に、為替レートだけで見れば、クレジットカードのキャッシングは国際ブランドが定める基準レート(インターバンクレートに近いレート)が適用されるため、非常に有利です。これは、私たちが個人で両替するよりも、カード会社が大口で取引する際のレートの方が優遇されるためです。一方で、現金両替は、空港の両替所や市街地の両替所、銀行などで利用できますが、多くの場合、国際ブランドの基準レートよりも悪いレートが適用されます。両替所も商売なので、手数料を上乗せしているためです。

しかし、ATMキャッシングには前述したATM利用手数料と**カード会社の手数料(利息)**が発生します。特にカード会社の手数料は日割りで発生するため、利用期間が長くなるほど負担が増します。対して現金両替では、両替手数料は為替レートに上乗せされている形で見えにくい場合が多いですが、それ以外の追加費用は基本的には発生しません。

**結論として、少額を短期間だけ利用する、または帰国後すぐに繰り上げ返済ができるのであれば、ATMキャッシングの方がトータルコストで安くなることが多いです。**これは、為替レートの優位性が大きいためです。しかし、高額の現金を長期間利用する予定がある、または繰り上げ返済が難しい場合は、現金両替の方が手数料を抑えられる可能性もあります。両替所の中には、比較的良いレートで両替してくれる場所もあるため、レートを比較検討することも重要です。例えば、ホーチミンのベンタイン市場周辺や、ハノイの旧市街には、レートの良い両替所が点在しています。

クレジットカードのショッピング利用とキャッシングの違い

クレジットカードには、主に「ショッピング利用」と「キャッシング」の2つの機能があります。これらは全く異なる性質を持ち、それぞれにメリット・デメリットが存在します。

ショッピング利用は、店舗での買い物やオンライン決済などでクレジットカードを使って代金を支払う機能です。これは、商品を後払いする信用取引であり、通常は翌月の一括払いや分割払い、リボ払いなどの支払い方法を選択できます。多くのクレジットカードには、ショッピング利用に対してポイントが付与されたり、旅行傷害保険やショッピング保険が付帯していたりするメリットがあります。支払いは指定の引き落とし日に口座から行われるため、利息が発生しない(一括払いの場合)点が大きな特徴です。海外でのショッピング利用時には、国際ブランドが定める為替レートに、カード会社が定めた「海外事務手数料」(通常1.6%~2.2%程度)が上乗せされて請求されます。この手数料は、両替手数料と比較しても比較的低く抑えられています。

一方、キャッシングは、クレジットカードの「現金を借りる」機能です。これは、消費者金融などからお金を借りるのと同様の性質を持ちます。そのため、利用したその日から利息が発生し、年率15%~18%程度の高い金利が適用されるのが一般的です。返済方法は、通常は翌月の一括返済かリボ払いです。ショッピング利用とは異なり、ポイントが付与されないカードが多い点も注意が必要です。キャッシングはあくまで一時的な現金調達手段であり、借金であるという認識を持つことが重要です。

特徴ショッピング利用キャッシング
用途商品購入、サービス利用現金引き出し(借入)
利息一括払いならなし、分割・リボ払いなら発生利用した日から発生(高金利)
ポイント還元基本的にあり基本的になし
手数料海外事務手数料(約1.6%〜2.2%)ATM利用料+日割り利息
返済翌月一括、分割、リボ翌月一括、リボ(早期返済可能)

ベトナムでは、ホテルや大型スーパー、デパート、一部のレストランなどではクレジットカードのショッピング利用が可能です。しかし、露店、市場、小規模な飲食店などでは現金のみの取り扱いが多く、ATMキャッシングが必要となる場面も多々あります。状況に応じて、これらの機能を使い分ける賢さが求められます。

ベトナムでおすすめのキャッシング対応カードとブランド一覧

ベトナムでのATMキャッシングを快適に行うためには、適切なクレジットカードを選ぶことが重要です。ここでは、ベトナムでの利用実績が多く、利便性の高いキャッシング対応カードとブランドを紹介します。

おすすめの国際ブランド:

  • Visa: 世界中で最も普及している国際ブランドであり、ベトナムでもほとんどのATMで利用可能です。困ったらVisaカード、というほど信頼性が高いです。
  • Mastercard: Visaに次いで普及率が高く、こちらもベトナムの多くのATMで利用できます。VisaとMastercardの両方を持っておくと、片方が使えない場合に備えられます。
  • JCB: 日本発祥のブランドですが、ベトナムでは意外と多くのATM(特にVietcombankなど大手銀行)で利用できます。JCBプラザなど、海外旅行者向けのサービスも充実しています。

おすすめのキャッシング対応カード:

  • エポスカード:
    • 海外旅行保険が自動付帯で充実しており、キャッシングの利用もスムーズです。
    • 海外でのATM利用手数料が比較的安価な場合が多く、繰り上げ返済もしやすいのが特徴です。
    • エポスカード公式サイト
  • 楽天カード:
    • ポイント還元率が高く、海外でのショッピング利用にも強いです。
    • ATMキャッシングも可能で、Webサイトからの繰り上げ返済も比較的簡単に行えます。
    • 楽天カード公式サイト
  • 三井住友カード:
    • 大手銀行系カードで安心感があり、セキュリティ対策も充実しています。
    • 海外でのキャッシングサービスも安定して利用できます。
    • 三井住友カード公式サイト
  • セディナカード(Jiyu!da!など):
    • 海外でのキャッシング手数料が比較的低いことで知られています。特に繰り上げ返済がしやすく、利息を抑えたい方におすすめです。
    • セディナ公式サイト

これらのカードは、海外旅行保険の付帯や、Webからの繰り上げ返済のしやすさ、為替レートの優位性などを総合的に考慮して選定しています。複数のカードを持つことで、万が一のトラブルにも対応しやすくなります。ベトナム渡航前に、お手持ちのカードのキャッシング枠や、海外利用時の手数料、保険内容などを改めて確認しておくことを強くお勧めします。

ATMキャッシング利用時の返済方法と利息の注意点

ATMキャッシングは便利な反面、利息が発生するという特性があります。この利息を最小限に抑えるためには、返済方法とタイミングを理解しておくことが非常に重要です。

返済方法:

  • 翌月一括返済: 最も一般的な返済方法で、利用月の翌月の引き落とし日に、キャッシング利用額と利息がまとめて引き落とされます。利息は日割り計算のため、利用期間が短いほど利息額も少なくなります。
  • リボ払い(分割払い): 月々の返済額を一定に抑える方法です。しかし、利息は残元金に対して発生し続けるため、総支払額が大きくなる傾向があります。海外キャッシングでリボ払いを選択することは、利息負担が増えるため、あまりおすすめできません。
  • 繰り上げ返済(早期返済): これが最も利息を抑える効果的な方法です。ATMキャッシングの利息は日割りで発生するため、利用後できるだけ早く返済することで、支払う利息を大幅に減らすことができます。主な繰り上げ返済の方法は以下の通りです。
    • 銀行振込: カード会社の指定する銀行口座に、キャッシング利用額と発生した利息を振り込む方法です。海外からでもインターネットバンキングを利用して振込が可能な場合もあります。
    • ATMからの返済: 一部のカード会社では、提携ATMから現金で繰り上げ返済ができる場合があります。
    • Webからの手続き: 多くのカード会社では、会員専用サイトから繰り上げ返済の手続きが可能です。

利息の注意点:

  • 日割り計算: 利息はキャッシングを利用したその日から発生し、日割りで計算されます。例えば、年率18%のカードで10,000円をキャッシングし、10日後に返済した場合の利息は、10,000×0.18÷365×10 日 $ \approx 49$円となります(ただし、実際には端数処理やカード会社による計算方法の違いがあります)。
  • 返済遅延: 返済が遅れると、通常の利息に加えて遅延損害金が発生します。これは非常に高額になる可能性があるため、絶対に避けなければなりません。
  • 総支払額の確認: 繰り上げ返済を行う際は、正確な返済金額(元金+利息)をカード会社に確認してから手続きを行いましょう。不足があると、再度利息が発生してしまいます。

ベトナムへの出発前に、お手持ちのクレジットカードの繰り上げ返済方法や、海外からの問い合わせ窓口などを確認し、万全の準備をしておくことが賢明です。

海外キャッシングに向いているクレジットカードの特徴

海外キャッシングは、いざという時に非常に便利な手段ですが、すべてのクレジットカードが海外キャッシングに適しているわけではありません。よりお得に、より安全に利用するためには、いくつかの特徴を持つカードを選ぶことが重要です。

  1. 国際ブランドの普及率: 前述の通り、VisaやMastercardのように世界中で広く利用できる国際ブランドのカードは必須です。これらはベトナムでも多くのATMで利用可能です。JCBも大手銀行ATMでは利用できることが多いので、持っていると選択肢が広がります。
  2. 海外旅行保険の自動付帯: キャッシングとは直接関係ありませんが、海外旅行中に何かあった際の安心材料となります。特に、傷害治療費用や疾病治療費用が充実しているカードを選ぶと良いでしょう。多くのエポスカードや一部の楽天カードなどが自動付帯です。
  3. 繰り上げ返済(早期返済)のしやすさ: これが最も重要なポイントです。ATMキャッシングの利息は日割り計算されるため、帰国後すぐに繰り上げ返済ができるカードを選ぶことで、利息を大幅に抑えることができます。Webサイトからの手続きや、銀行振込での返済が容易なカードが理想的です。例えば、セディナカードは繰り上げ返済がしやすいことで有名です。
  4. ATM利用手数料の有無・金額: 現地のATMで引き出す際に発生する手数料が無料、または比較的安価なカードもあります。事前にカード会社のウェブサイトなどで確認しておきましょう。ただし、この手数料は現地ATM側で徴収されるものであり、カード会社の手数料とは別物なので注意が必要です。
  5. キャッシング枠の設定: 海外でどの程度の現金が必要になるかを見積もり、それに合わせて適切なキャッシング枠が設定されているか確認しましょう。もし枠が不足している場合は、事前にカード会社に連絡して増枠の相談をしておくことも可能です。
  6. 24時間対応のカスタマーサポート: 海外でのトラブル発生時、いつでも日本語で相談できるサポート体制があると非常に安心です。カードの紛失・盗難時など、緊急時に迅速な対応が求められます。
  7. ポイント還元率: キャッシング自体にポイントはつきませんが、海外でのショッピング利用と併用する場合、ショッピング利用で高還元率のカードを選ぶとお得です。

これらの特徴を総合的に考慮し、ご自身の旅行スタイルや現金の必要量に合わせたクレジットカードを選ぶことが、ベトナムでの賢い現金管理に繋がります。複数のカードを検討し、それぞれのメリット・デメリットを比較してみてください。


ベトナム ATM キャッシングのメリット・デメリット【まとめ】

ベトナムでのATMキャッシングは、適切に利用すれば非常に便利なサービスですが、いくつかのメリットとデメリットがあります。これらを理解しておくことで、旅行中の現金管理をより効率的かつ安全に行うことができます。

メリットデメリット
必要な時に必要なだけ現地通貨を入手できる:多額の現金を日本から持ち運ぶ必要がなく、盗難・紛失のリスクを軽減できる。利息が発生する:キャッシングは借金であるため、利用したその日から日割りで高金利の利息が発生する。
両替所を探す手間が省ける:銀行やホテルに立ち寄らず、ATMで手軽に現金を引き出せる。ATM利用手数料がかかる:ベトナム現地の銀行が設定するATM利用手数料が1回あたり発生する。
為替レートが有利:国際ブランドが定める基準レートが適用されるため、一般的に現金両替よりも有利なレートで取引できる。スキミングや盗難のリスク:ATMを利用する場所や時間帯によっては、スキミングやひったくりなどの犯罪に巻き込まれるリスクがある。
少額でも利用可能:現金両替のようにまとまった金額を両替する必要がなく、必要な分だけ引き出せる。カードが吸い込まれるなどのトラブル:ATMの故障や誤操作により、カードが吸い込まれたり現金が出てこないなどの予期せぬトラブルが発生する可能性がある。
24時間利用可能なATMが多い:空港などでは24時間稼働しているATMが多く、深夜や早朝の到着時でも安心。1回あたりの引き出し限度額がある:高額な現金が必要な場合、複数回に分けて引き出す必要があり、その都度ATM手数料がかかる。
紛失・盗難時のカード停止が可能:クレジットカードを紛失・盗難した場合、すぐにカード会社に連絡して利用を停止できるため、現金よりも安全性が高い。キャッシング枠が設定されている:クレジットカードごとにキャッシング利用の上限額が設定されており、それ以上の金額は引き出せない。
緊急時の最終手段として有効:現金が底をついた時や、両替所が閉まっている時間帯など、困った時の最後の砦となる。レートが変動する:為替レートは日々変動するため、引き出し時のレートによっては想定よりも多くの円が必要になる場合がある。
複数のATMブランドを選べる:主要な国際ブランド対応ATMが多く、選択肢が豊富。カードが利用できないケースも:古いATMや、特定の国際ブランドに対応していないATMでは利用できない場合がある。
繰り上げ返済で利息を抑えられる:帰国後すぐに繰り上げ返済を行うことで、利息負担を大幅に軽減できる。ATMの故障や現金切れ:特に地方ではATMの数が少なく、故障していたり現金が切れていたりする可能性もゼロではない。
現地の文化に触れられる:現金を利用することで、ローカルな市場や屋台など、クレジットカードが使えない場所での体験ができる。暗証番号忘れのリスク:海外で暗証番号を忘れてしまうと、キャッシングができなくなる。事前に確認し、メモなどに控えておく(ただし、紛失時に備えカードとは別に保管すること)必要がある。

まとめると、ATMキャッシングは緊急時や少額の現金が必要な場合に非常に有効な手段です。しかし、利息や手数料がかかること、スキミングなどのリスクがあることを理解し、適切な対策を講じることが重要です。現金両替やクレジットカードのショッピング利用と賢く使い分けることで、ベトナム旅行をより快適に、そしてお得に楽しむことができるでしょう。

もし、この記事を読んでベトナム旅行での現金調達について不安が解消されたなら嬉しいです。他に知りたいことや、さらに掘り下げてほしいテーマがあれば、ぜひ教えてくださいね。

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