ベトナム旅行を計画する際、「一体いくら持っていけばいいんだろう?」と悩む方は多いのではないでしょうか。物価が安いと言われるベトナムですが、旅行スタイルや滞在日数によって必要な費用は大きく変わってきます。このガイドでは、ベトナム旅行で必要となる費用の目安から、現金とカードの使い分け、両替のタイミングや注意点まで、あなたの疑問を解消し、安心してベトナム旅行を楽しむための具体的な情報をお届けします。
【この記事で分かること】
- ベトナム旅行に必要な現金の目安と使い道
- クレジットカードの利用範囲と現地ATMの活用術
- 効率的な両替方法と注意点
- トラブル時の対処法と予備資金の持ち方
ベトナム旅行で必要な現金はいくら?使い道別に予算を見積もろう
ベトナム旅行の予算を立てる上で、最も気になるのが「いくら現金を用意すれば良いのか」という点でしょう。ベトナムではクレジットカードが使える場所も増えましたが、屋台での食事やローカルな買い物、交通機関の利用など、まだまだ現金が必要となる場面が多くあります。ここでは、主な使い道別に費用の目安を詳しく解説し、あなたの旅行スタイルに合わせた予算を組むお手伝いをします。
ベトナム旅行 いくら持っていく?観光・食事・移動の平均費用を解説
ベトナム旅行における観光、食事、移動の費用は、旅行者のスタイルによって大きく変動します。例えば、観光では歴史的な寺院や博物館の入場料、メコンデルタツアーなどのオプショナルツアー代金がかかります。食事は、高級レストランでのコース料理を楽しむのか、それとも屋台やローカル食堂で手軽に済ませるのかで大きく変わるでしょう。移動に関しても、タクシーや配車アプリを頻繁に利用するのか、それともバスや徒歩を中心に観光するのかによって費用が変わってきます。一般的に、観光地の入場料は数十万ドン(数百円程度)から、オプショナルツアーは数百万ドン(数千円から数万円)かかることがあります。食事については、屋台であれば1食あたり数万ドン(数百円程度)で済ませられますが、レストランでは数十万ドン(数千円)以上かかることも珍しくありません。移動は、タクシーの初乗りが1万2千ドン(約60円)程度からと安価ですが、長距離移動や頻繁な利用は費用がかさみます。これらの平均費用を把握することで、ご自身の旅行計画に合わせた具体的な予算を立てやすくなります。例えば、ホーチミンの統一会堂の入場料は30,000ドン(約150円)、ハノイのタンロン水上人形劇の観覧料は100,000ドン(約500円)程度が目安です。食事では、フォー一杯が20,000~50,000ドン(約100~250円)程度、観光客向けのレストランでは200,000ドン(約1,000円)以上かかることもあります。交通費は、Grabなどの配車アプリを利用すれば、比較的安価に移動できますが、時間帯によっては料金が変動することもあります。
ベトナム旅行 いくら持っていく?1日あたりの現金使用目安とは
1日あたりの現金使用目安は、ベトナム旅行のスタイルによって大きく異なります。節約志向の旅行者であれば、1日あたり2,000円~3,000円(約40万ドン~60万ドン)程度で十分に過ごせるでしょう。これは、主に屋台やローカル食堂での食事、バスなどの公共交通機関の利用、そして少額の買い物に使う費用を想定しています。例えば、朝食にフォー、昼食にバインミー、夕食にローカル食堂で食事、さらに飲み物代と少額の観光地入場料や交通費を含めてもこの範囲で収まることが多いです。一方、中級ホテルに滞在し、レストランでの食事も楽しみ、適度にタクシーやGrabを利用する旅行者の場合、1日あたり5,000円~10,000円(約100万ドン~200万ドン)程度の現金が必要になることがあります。さらに、高級ホテルに宿泊し、頻繁にタクシーを利用し、オプショナルツアーにも参加するなど、贅沢な旅行を楽しみたい場合は、1日あたり15,000円(約300万ドン)以上の現金が必要になることも考えられます。これはあくまで目安であり、お土産の購入やマッサージ、エステなどの費用は含まれていません。ご自身の旅行計画に合わせて、余裕を持った予算設定を心がけましょう。また、急な出費に備えて、少し多めに現金を持参することをおすすめします。
ベトナム旅行 いくら持っていく?現地物価から見るリアルな出費感覚
ベトナムの物価は日本と比較するとかなり安いと感じるでしょう。特に、ローカルな食堂での食事や市場での買い物は驚くほど安価です。しかし、観光客向けのレストランや欧米ブランドの商品は、日本とさほど変わらないか、むしろ高く感じることもあります。リアルな出費感覚としては、以下の例が参考になるでしょう。
品目 | 現地価格(ドン) | 日本円換算(参考) | 備考 |
フォー(屋台) | 20,000~50,000 VND | 100~250円 | 地域や店舗による |
バインミー | 15,000~30,000 VND | 75~150円 | ストリートフードの定番 |
ビール(缶・スーパー) | 10,000~20,000 VND | 50~100円 | ベトナムビールが主流 |
水(500ml) | 5,000~10,000 VND | 25~50円 | 屋台やコンビニで |
タクシー初乗り | 12,000 VND~ | 60円~ | 車両タイプによる |
マッサージ(1時間) | 150,000~500,000 VND | 750~2,500円 | 店舗のグレードによる |
SIMカード(データ無制限) | 100,000~200,000 VND | 500~1,000円 | 1週間~1ヶ月利用可能 |
このように、ローカルな生活に溶け込めば、非常に安価に滞在できますが、観光客向けのサービスを利用するほど出費は増えます。特に、ホテル内のレストランやスパは日本の価格と大差ない場合も多いため注意が必要です。また、地域によっても物価は異なり、ホーチミンやハノイといった大都市は、地方都市よりも物価が高い傾向にあります。市場やスーパーで地元の食材を購入し、自炊できる宿泊施設を利用すれば、食費を大幅に抑えることも可能です。お土産に関しても、ローカル市場で交渉することで、よりお得に購入できることがあります。リアルな出費感覚を掴むためには、事前にどの程度のサービスを利用したいかを具体的にイメージし、それに合わせて予算を組むことが重要です。
ベトナム旅行 いくら持っていく?高級ホテル・ローカル滞在での差
ベトナム旅行の予算は、宿泊施設の選択によって大きく変わります。高級ホテルに滞在するのか、それともローカルなゲストハウスや民泊を利用するのかによって、旅の費用は大きく変動します。
高級ホテル滞在の場合:
- 宿泊費: 1泊あたり5,000円~30,000円以上(約100万ドン~600万ドン以上)と幅広く、特に5つ星ホテルやリゾートホテルでは高額になります。
- 飲食費: ホテル内のレストランは、街中のローカル店と比較してかなり高価です。朝食ビュッフェが無料で付いている場合もありますが、ランチやディナーは別途費用がかかります。
- その他サービス: ホテル内のスパやプール、ジムなどの利用は有料の場合が多く、追加で費用がかかる可能性があります。また、ルームサービスやミニバーも利用すれば出費はかさみます。
- 移動費: ホテルが手配するタクシーや送迎サービスを利用する場合が多く、一般的なタクシーよりも割高になる傾向があります。
- 全体的な特徴: 快適性やセキュリティは高いですが、その分出費も大きくなります。クレジットカードがほとんどの場所で利用できるため、現金の必要性は比較的低くなります。
ローカル滞在の場合:
- 宿泊費: 1泊あたり1,000円~3,000円(約20万ドン~60万ドン)程度で、ゲストハウスや安宿、民泊などを利用すれば、宿泊費を大幅に抑えられます。
- 飲食費: 屋台やローカル食堂を積極的に利用すれば、1食あたり100円~300円程度で済ませられます。市場で食材を調達して自炊する選択肢もあります。
- その他サービス: 高級ホテルにあるような付帯サービスはほとんどなく、基本的には宿泊のみとなります。
- 移動費: バスやGrabなどの配車アプリ、レンタルバイクなどを利用すれば、安価に移動できます。
- 全体的な特徴: 物価の安さを最大限に活かせますが、英語が通じにくい場面があったり、快適性やセキュリティ面で高級ホテルに劣る場合があります。現金が必要となる場面が多いため、手元に多めに現金を用意しておく必要があります。
このように、どのような滞在スタイルを選ぶかによって、必要な予算は大きく異なります。初めてのベトナム旅行であれば、まずは中級ホテルとローカルの食事を組み合わせるなど、バランスの取れた旅行計画を立てるのがおすすめです。宿泊費は旅行費用全体の大きな割合を占めるため、事前にしっかりとリサーチし、ご自身の予算に合った宿泊施設を選ぶことが重要です。
ベトナム旅行 いくら持っていく?チップ文化や予期せぬ支出にも注意
ベトナムには、日本のような明確なチップ文化は基本的にありません。しかし、観光客向けのホテルやレストラン、スパなどでは、サービスに対してチップを渡すことが一般的になりつつあります。チップの目安としては、以下の通りです。
- ホテルのポーター: 10,000~20,000ドン(約50~100円)
- レストラン: 料金の5~10%程度、または切り上げて端数を渡す
- スパ・マッサージ: 施術料金の10%程度、または20,000~50,000ドン(約100~250円)
チップは義務ではありませんが、感謝の気持ちを表すものとして渡すと喜ばれます。特に、高級ホテルや欧米人観光客が多い場所では、チップが期待される傾向にあります。
また、旅行中には予期せぬ支出が発生することもあります。例えば、以下のようなケースです。
- 病気やケガの治療費: 海外旅行保険に加入していても、一時的に自己負担が必要となる場合があります。
- 盗難・紛失: 財布やパスポートなどを紛失した場合、再発行費用や予期せぬ交通費がかかることがあります。
- お土産の買いすぎ: 予定以上にお土産を購入してしまい、予算オーバーになるケースもよくあります。
- 緊急時の交通費: 予定していた交通手段が利用できなかった場合、急遽タクシーを利用するなど、予期せぬ交通費が発生することがあります。
- ビザの延長費用: 長期滞在を予定している場合、ビザの延長費用がかかることがあります。
これらの予期せぬ支出に備えて、あらかじめ予算に余裕を持たせておくことが賢明です。具体的には、旅行費用の10%~20%程度の予備資金を準備しておくと安心でしょう。また、海外旅行保険への加入は必須と言えます。万が一のトラブルに備え、保険会社の連絡先や海外での緊急連絡先を控えておくことも大切です。
ベトナム旅行 いくら持っていく?現地通貨ドンと円の換算シミュレーション
ベトナムの通貨は「ドン(VND)」です。桁数が多く、最初は戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえば簡単です。現在の為替レート(2025年7月時点)は、1円あたり約150~160ドン程度で変動しています。正確なレートは、両替所や銀行で確認してください。
ここでは、日本円からベトナムドンへの換算シミュレーションをいくつか見てみましょう。
日本円 | ベトナムドン(参考) |
100円 | 15,000 VND |
500円 | 75,000 VND |
1,000円 | 150,000 VND |
5,000円 | 750,000 VND |
10,000円 | 1,500,000 VND |
逆に、ベトナムドンから日本円への換算も覚えておくと便利です。大まかな計算方法としては、「ドンの金額から0を3つ取って半分にする」と考えると良いでしょう。例えば、50,000ドンであれば、0を3つ取って50、その半分で25円程度と覚えておくと、買い物時などに役立ちます。
ベトナムドン | 日本円換算(参考) |
10,000 VND | 60円台 |
20,000 VND | 130円台 |
50,000 VND | 300円台 |
100,000 VND | 600円台 |
500,000 VND | 3,000円台 |
紙幣の種類は、200ドン、500ドン、1,000ドン、2,000ドン、5,000ドン、10,000ドン、20,000ドン、50,000ドン、100,000ドン、200,000ドン、500,000ドンと多岐にわたります。最も高額な500,000ドン紙幣は、日本の約3,000円に相当するため、お釣りの計算間違いや、少額の支払いで高額紙幣を出してお釣りがないといったトラブルに注意が必要です。特にタクシーや屋台などでは、細かいお釣りがない場合もあるため、常に小額紙幣を用意しておくことが大切です。また、偽札の流通はほとんどありませんが、念のためお札の透かしや質感などを確認することも有効です。
ベトナム旅行 いくら持っていく?両替所とATMの使い分け術
ベトナムで現地通貨ドンを手に入れる方法は、主に「両替所」と「ATM」の2つがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、状況に応じて使い分けることが賢明です。
両替所を利用する場合:
- メリット: 現金で日本円をドンに両替するため、両替手数料が明確で分かりやすい。空港、銀行、街中の両替所、ホテルなどで両替が可能。
- デメリット: 両替所によってレートが異なるため、比較検討が必要。営業時間がある。高額紙幣ばかり渡されることがある。
- 使い分け: 到着時に少額を空港で両替し、街中でより良いレートの場所を見つけて残りを両替するのが一般的です。特に、ハノイの「金行(キンハン)」やホーチミンの「ベンタイン市場周辺」には、レートの良い両替所が集まっています。パスポートの提示を求められることがほとんどなので、忘れずに持参しましょう。
ATMを利用する場合:
- メリット: 24時間いつでも引き出しが可能。クレジットカードのキャッシング機能を利用すれば、必要な時に必要な金額だけ引き出せる。レートはカード会社のものが適用されるため、比較的有利な場合が多い。
- デメリット: ATMによっては手数料がかかる(ベトナム側の銀行手数料と、利用しているクレジットカード会社の手数料)。スキミングのリスクがある。一度に引き出せる金額に上限がある。
- 使い分け: 高額の現金が必要な場合や、両替所の営業時間に間に合わない場合に便利です。ただし、手数料がかかるため、頻繁に少額を引き出すよりも、ある程度のまとまった金額を引き出す方がお得です。利用する際は、人通りの多い場所にあるATMを選び、周囲に不審な人物がいないか確認するなど、防犯に注意しましょう。また、海外キャッシング枠の設定や、暗証番号の確認を日本出発前に済ませておくことが重要です。
両替方法 | メリット | デメリット | おすすめの場面 |
両替所 | レートが明確、現金を手渡し | レート比較が必要、営業時間あり、高額紙幣中心 | 空港到着時、街中でまとまった金額を両替 |
ATM | 24時間利用可能、必要な時に引き出せる | 手数料がかかる、スキミングリスク、上限額あり | 現金が足りなくなった時、高額の現金が必要な時 |
どちらの方法も一長一短があるため、組み合わせて利用するのが最も効率的です。例えば、空港で当面の交通費や食費として数万円分を両替し、その後の滞在中に必要に応じてATMで引き出す、といった方法がおすすめです。
カードと現金の使い分けがカギ!安心して旅するための支払い術
ベトナム旅行を安心して楽しむためには、現金とクレジットカードの使い分けが非常に重要になります。近年、ベトナムでもクレジットカードが使える場所は増えていますが、まだまだ現金払いが主流の場面も少なくありません。それぞれのメリット・デメリットを理解し、賢く使いこなすことで、より快適で安全な旅行を実現できます。
【以下で分かること】
- クレジットカードの利用範囲と注意点
- 現地ATMの安全な利用方法
- 日本円を現地で両替するメリット・デメリット
- 万が一のトラブルに備える予備資金の持ち方
ベトナム旅行 いくら持っていく?クレジットカードはどこまで通用する?
ベトナムでは、都市部のホテル、大型ショッピングモール、高級レストラン、一部のスーパーマーケット、外国人向けの土産物店などでは、クレジットカードの利用が可能です。VisaやMasterCardが広く普及しており、JCBやAmerican Expressも一部の店舗で利用できます。
しかし、以下のような場所では、現金払いしかできない場合がほとんどです。
- 屋台やローカル食堂: ベトナムの食文化を体験する上で欠かせない場所ですが、ほとんどが現金払いのみです。
- 市場(マーケット): 衣料品や食料品、雑貨などを扱う市場も、現金払いが基本です。値段交渉の際も現金が必須となります。
- 個人経営の小さな商店: 小規模な店舗では、カード決済端末を導入していないことが多いため、現金が必要です。
- タクシーやGrab(配車アプリ)の現金払い: Grabアプリではクレジットカード登録も可能ですが、現金払いを選択する利用者も多く、その場合は現金が必要です。
- バスやローカルな交通機関: 現金での運賃支払いが一般的です。
- 寺院や博物館の入場料: 少額の入場料でも現金払いのみの場所が多くあります。
クレジットカードを利用する際の注意点としては、以下の点が挙げられます。
- スキミングのリスク: 不審なカードリーダーやATMには注意し、カード情報を盗み取られないよう警戒が必要です。
- 手数料: 海外事務手数料が上乗せされるため、日本円に換算すると少し割高になることがあります。
- ネットワークトラブル: まれにネットワーク接続が悪く、決済ができない場合があります。
- 暗証番号(PINコード): ほとんどの店で暗証番号の入力が必要です。忘れずに確認しておきましょう。
クレジットカードは、高額な買い物やホテルの宿泊費など、まとまった金額の支払いに利用し、日常の少額な買い物や屋台での食事には現金を用意しておく、という使い分けが賢明です。複数のクレジットカードを持参し、万が一の事態に備えることもおすすめです。また、利用限度額や海外利用時の連絡先を事前に確認しておくと安心です。クレジットカードでの支払いの際には、必ずレシートを確認し、金額が正しいか、重複請求されていないかなどをチェックする習慣をつけましょう。
ベトナム旅行 いくら持っていく?現地ATMの使い方と注意点
ベトナムのATMは、都市部の銀行やショッピングモール、空港などに設置されており、24時間利用可能です。国際キャッシュカードやクレジットカードのキャッシング機能を利用して、現地通貨ドンを引き出すことができます。
ATMの使い方:
- カードを挿入: まず、ATMにカードを挿入します。
- 言語選択: 画面に表示される言語選択で「English」を選びましょう。
- 取引選択: 「Cash Withdrawal(現金引き出し)」を選択します。
- 口座選択: 「Credit Card(クレジットカード)」または「Saving Account(普通預金)」などを選択します。
- 金額入力: 引き出したい金額を入力します。ATMによって一度に引き出せる上限額が異なります(通常200万~500万ドン程度)。
- 暗証番号入力: 事前に設定しておいた4桁の暗証番号を入力します。
- レシート選択: レシートが必要か選択します。
- 現金とカードの受け取り: 現金とカードを取り忘れないように注意してください。
ATM利用時の注意点:
- 手数料: ベトナムのATMは、ほとんどの場合、自国発行以外のカード利用に手数料がかかります(約20,000~50,000ドン)。加えて、日本のクレジットカード会社からも海外事務手数料やATM利用手数料が請求されるため、少額を頻繁に引き出すよりも、ある程度のまとまった金額をまとめて引き出す方がお得です。
- スキミング対策: カード挿入口に変な機械が取り付けられていないか、カメラが設置されていないかなど、利用前に必ず確認しましょう。人通りの多い場所や銀行内に設置されているATMを選ぶと比較的安全です。
- カード詰まり・故障: ごく稀にATMにカードが詰まったり、現金が出てこないなどのトラブルが発生することがあります。その際は、すぐに銀行の窓口に連絡するか、ATMに記載されている緊急連絡先に電話しましょう。営業時間外の場合は、翌日以降に改めて対応を求める必要があります。
- 利用限度額: 利用しているクレジットカードのキャッシング枠や、海外ATMでの1日あたりの引き出し限度額を事前に確認しておきましょう。
- 現金の種類: ATMによっては、高額紙幣しか出てこない場合があります。少額の支払いに備えて、両替所で細かく崩しておくか、コンビニなどで少額の買い物をしてお釣りを細かくすると良いでしょう。
ATMは非常に便利ですが、防犯意識を持って利用することが何よりも大切です。利用後は、カードと現金をすぐに財布にしまい、速やかにその場を離れるようにしましょう。
ベトナム旅行 いくら持っていく?日本円は現地で両替すべき?
ベトナム旅行において、日本円を現地で両替するか、日本で両替していくか、はたまた米ドルを持参して現地でドンに両替するか、という悩みは尽きません。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った方法を選びましょう。
日本で日本円をドンに両替する場合:
- メリット: 事前に現地通貨を手に入れられるため、到着後すぐに現地の支払いに対応できる。
- デメリット: 日本国内の空港や銀行での両替レートは、ベトナム国内よりも悪いことが多い。取り扱いがない場合もある。
- おすすめしない理由: よほどの理由がない限り、日本でドンに両替していくのはおすすめしません。レートが非常に不利になることが多いです。
ベトナム現地で日本円をドンに両替する場合:
- メリット: 日本国内で両替するよりも良いレートで両替できる場合が多い。特に、街中の両替所は競争原理が働き、良いレートを提示してくれる傾向にあります。
- デメリット: 両替所を探す手間がかかる。両替所によってレートが異なるため、比較検討が必要。偽札のリスクは低いが、念のため注意は必要。
- おすすめの場所: 空港の到着ロビー(ただし、最低限の額に留める)、銀行、ホテル(レートはあまり良くない)、そして街中の両替所や金行。特にハノイ旧市街やホーチミン中心部には、評判の良い両替所が点在しています。
米ドル(USドル)を持参して現地でドンに両替する場合:
- メリット: ベトナムでは米ドルの両替レートが良い場合が多い。万が一ドンが不足しても、米ドルをそのまま受け付けてくれる場所(高級ホテルなど)もある。
- デメリット: 日本円を米ドルに、さらに米ドルをドンに、と二重に両替手数料がかかる可能性がある。米ドルを所持するリスクがある。
- おすすめの場面: 米ドルをすでに持っている場合や、米ドルが余っている場合などには有効な選択肢です。
総合的に見ると、ベトナム現地で日本円をドンに両替するのが最も一般的かつ効率的な方法と言えます。到着時に空港で少額を両替し、残りは街中の両替所やATMで必要に応じて引き出すのが賢い選択でしょう。両替所を選ぶ際は、複数の店舗のレートを比較し、手数料の有無も確認することが大切です。また、高額な両替を行う際は、人目の多い場所で、両替後はすぐに現金を安全な場所にしまうようにしましょう。
ベトナム旅行 いくら持っていく?空港・ホテル・街中の両替所比較
ベトナムで日本円をベトナムドンに両替できる主な場所は、空港、ホテル、そして街中の両替所の3つです。それぞれの特徴を理解し、賢く使い分けましょう。
- 空港の両替所
- メリット: 到着後すぐに両替できるため、現地の交通費や初日の食費などに困らない。24時間営業している場合が多い。
- デメリット: 街中の両替所と比較して、レートはあまり良くない傾向にあります。手数料が高めに設定されていることもあります。
- 使い分け: 空港では、当面の移動費や初日の少額の食費に充てるため、最低限の金額(3,000円~5,000円程度)だけ両替するのがおすすめです。高額を両替すると損をしてしまう可能性が高いです。
- ホテルの両替サービス
- メリット: 宿泊しているホテル内で両替できるため、手間がかからず便利。セキュリティ面でも安心感がある。
- デメリット: 空港と同様に、レートはあまり良くないことが多いです。特に小規模なホテルやゲストハウスでは、両替サービス自体がない場合もあります。
- 使い分け: 緊急で少額の現金が必要になった場合や、街中の両替所に行く時間がない場合に利用する程度に留めましょう。
- 街中の両替所(金行、貴金属店、銀行など)
- メリット: 最も良いレートで両替できる可能性が高いです。特に、ハノイ旧市街やホーチミンのベンタイン市場周辺には、競争が激しいため、より良いレートを提示してくれる両替所が多く存在します。
- デメリット: 両替所を探す手間がかかる。営業時間がある。場所によっては英語が通じにくい場合がある。
- 使い分け: 必要な現金の大部分を両替する場所として最適です。銀行でも両替は可能ですが、待ち時間が長かったり、手続きが複雑な場合もあるため、一般的な旅行者には街中の専門の両替所(金行や貴金属店を兼ねていることが多い)がおすすめです。両替する際は、必ず複数の両替所のレートを比較し、手数料の有無も確認しましょう。また、両替後はその場で金額が正しいか、お札の種類に間違いがないかなどを必ず確認してください。
両替場所 | レートの良さ | 利便性 | 安全性 | おすすめの使い方 |
空港 | △ | ◎ | 〇 | 到着後の最低限の現金確保 |
ホテル | △ | 〇 | ◎ | 緊急時、少額の両替 |
街中の両替所 | ◎ | △ | 〇(要確認) | 大半の現金を両替、レート重視 |
参照元:ベトナムの歩き方
ベトナム旅行 いくら持っていく?万が一のための予備資金の持ち方
海外旅行では、予期せぬトラブルに備えて予備資金を用意しておくことが重要です。ベトナム旅行においても、現金、クレジットカード、デビットカードなど、複数の方法で資金を準備しておくことが安心に繋がります。
予備資金の種類と持ち方:
- 少額の現金(日本円):
- 持ち方: 別の財布や分散して保管。
- 理由: 万が一、手持ちのドンがなくなったり、クレジットカードが使えない場合に備えて、日本円を少しだけ持っておくと安心です。数千円~1万円程度で十分でしょう。帰国時に日本の空港で両替する際にも役立ちます。
- クレジットカードの複数枚持ち:
- 持ち方: メインカードとは別に、サブカードを1~2枚持参し、それぞれ別の場所に保管する。
- 理由: メインカードが盗難・紛失したり、磁気不良などで使えなくなった場合に備えて、予備のカードがあることで安心感が得られます。異なる国際ブランド(VisaとMasterCardなど)のカードを持っておくと、利用できる店舗の幅も広がります。
- デビットカード:
- 持ち方: クレジットカードとは別の場所に保管。
- 理由: 銀行口座から直接引き落とされるため、クレジットカードの使いすぎが心配な方におすすめです。海外ATMでの現金引き出しにも利用でき、スキミングなどの被害にあった場合も、口座残高以上の被害は防げます。
- 米ドル(USドル):
- 持ち方: 現金で少額(100ドル札数枚程度)を分散して保管。
- 理由: ベトナムでは米ドルが広く流通しており、緊急時には米ドルを直接受け付けてくれる場所(高級ホテルなど)もあります。また、日本円よりも米ドルの方が両替レートが良い場合もあるため、最終手段として米ドルを持っておくのも有効です。
予備資金を保管する際の注意点:
- 分散保管: すべての現金やカードを一つの財布に入れるのではなく、分散して保管しましょう。例えば、メインの財布、セカンドバッグ、ホテルに預けるスーツケースの中など、複数の場所に分けておくと、万が一盗難にあっても被害を最小限に抑えられます。
- セキュリティポーチの活用: 服の下に身につけるタイプのセキュリティポーチは、パスポートや高額紙幣、予備のカードなどを安全に持ち運ぶのに非常に有効です。
- コピーの準備: パスポートや航空券、クレジットカードの番号、緊急連絡先などのコピーを複数枚作成し、分散して保管しておきましょう。スマートフォンの写真データとしても保存しておくと、いざという時に役立ちます。ただし、セキュリティ面を考慮し、パスワード保護などの対策も忘れずに行いましょう。
予備資金は、あくまで「万が一のため」の備えです。普段の旅行中は、必要最低限の現金とメインのカードを携帯し、高額な現金や予備のカードはホテルのセーフティボックスに預けるなど、安全な場所に保管することを心がけましょう。
ベトナム旅行 いくら持っていく?トラブル時の対処法【まとめ】
ベトナム旅行中に予期せぬトラブルに遭遇した場合、冷静に対処することが何よりも大切です。ここでは、お金に関するトラブルを中心に、具体的な対処法をまとめました。
- 多額の現金は持ち歩かない: 必要最低限の現金だけを持ち歩き、高額紙幣や予備資金はホテルのセーフティボックスなどに保管しましょう。
- クレジットカードは複数枚持つ: メインカードが使えなくなった時のために、別の国際ブランドのカードを1〜2枚用意し、異なる場所に分散して保管してください。
- 海外旅行保険に加入する: 病気やケガ、盗難、航空機の遅延など、予期せぬトラブルに備えて海外旅行保険への加入は必須です。出発前に補償内容を確認し、緊急連絡先を控えておきましょう。
- パスポートや航空券のコピーを準備: 万が一の紛失に備え、パスポートや航空券、クレジットカードの番号などのコピーを複数枚作成し、分散して保管してください。スマートフォンの写真データとしても保存しておくと便利です。
- 両替詐欺に注意: 街中の両替所では、金額をごまかされたり、偽札を渡されたりする詐欺被害も報告されています。両替後はその場で必ず金額を確認し、お札の種類にも注意しましょう。信頼できる銀行や評判の良い両替所を利用することが大切です。
- ATMスキミングに警戒: ATMを利用する際は、カード挿入口に変な機械が取り付けられていないか、周囲に不審な人物がいないかを確認しましょう。人通りの多い場所や銀行内に設置されているATMが比較的安全です。
- カード紛失・盗難時の連絡先を控える: クレジットカード会社や銀行の海外からの緊急連絡先をメモしておき、紛失・盗難時にはすぐに連絡して利用停止の手続きを行いましょう。
- 緊急時の連絡先リストを作成: 日本大使館や領事館の連絡先、加入している海外旅行保険会社の緊急連絡先、宿泊先のホテルの電話番号などをリストアップしておくと、万が一の際に役立ちます。
- 現地の緊急電話番号を把握: 警察(113)、救急車(115)、消防(114)などの緊急電話番号を控えておきましょう。
- 困った時は周りに助けを求める: 困ったことがあれば、ホテルのスタッフや信頼できそうな現地の人、または日本大使館や領事館に相談しましょう。一人で抱え込まず、冷静に対応することが解決への近道です。
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